DENTURE

歯を失った方へ

虫歯や事故などで歯を失うと、栄養補給がしにくいことや、脳に噛む刺激が送られなくなって認知症のリスクが増すなど健康上の問題が生じます。また会話がしにくいなど生活上の不便もあります。さらに、歯が無い状態は外観的な美しさを損なうので、精神的な負荷にもつながります。そのため、当院は出来るだけ放置せず、早めに補うことを推奨します。
歯を補う方法には、入れ歯、ブリッジ、インプラントがあり、それぞれに特徴がありますので、丁寧に説明して、状況やご要望に沿う提案を行います。

歯を失ったままにしておくと
こんなリスクがあります

  • Demerit.01

    きちんと噛めなくなる

    歯を失うと、咀嚼(そしゃく)がしにくくなり、なくした歯の本数が多いほど食事をする際に悪影響が出ます。きちんと噛むことができないと、消化器官に負担が増えますし、食べるものもかたよってくるので、次第に栄養バランスも悪くなります。

  • Demerit.02

    嚙み合わせや歯並びが悪くなる

    歯というのは全ての歯が揃ってバランスを保っています。歯が抜けた部分をそのままにしていると、周囲の歯が傾いたり伸びたりして空いたスペースに他の歯が寄ってくるのです。そのため1本歯を失っただけで、歯並びや咬み合わせが乱れ始めます。

  • Demerit.03

    虫歯や歯周病に
    なりやすくなる

    歯並びが悪くなることで汚れが溜まりやすくなり、虫歯リスクや歯周病リスクが高まってしまいます。結果として残っている他の歯の寿命も危うくなってしまうこともあります。

  • Demerit.04

    見た目が悪くなる

    前歯を失うと外観上大きな影響が出るのは想像しやすいことですが、実は奥歯の損失も見た目に影響します。奥歯で噛めない状態が続くと次第に前歯にかかる負担が増えて、前歯が前に出始め、顔貌が変わることがあるのです。
    また、片方の奥歯でばかり噛んでいると、左右非対称な顔つきになりますし、使わない側にほうれい線が増えることもあります。

歯を失った方への治療

歯を失ったときにはできるだけ放置せず、早めに補うことをおすすめします。歯を補う治療としては以下の3種類があります。

入れ歯(義歯)

  • 歯を失ったまま放置すると、噛む動作がしにくくなって胃腸の負担が増えますし、残った歯の噛み合わせが悪くなるなど、健康上の問題が出ます。また、外観的にも良いものではありません。
    入れ歯はそのような問題に対応する手段として非常に一般的で、多くの方が利用しています。また、入れ歯は保険診療と自費診療の両方を視野に入れれば、非常に選択肢が多いというメリットがあります。

  • 当院で行っている
    保険の入れ歯(義歯)

    保険の入れ歯では、粘膜部に接するピンクの部分を、アクリルレジンという医療用プラスチックで作ります。患者さんの費用負担が少なく、早くできることや修理・調整がしやすいことなどメリットが豊富です。
    その一方で、素材の特性上薄く作ると強度が維持できないことから、ある程度の厚みが必要となる特徴があります。このため、装着時に違和感を覚える人もいますし、飲食がしにくい、発音がしにくい、と感じる人もいます。

  • 当院で行っている
    自費の入れ歯(義歯)

    ノンクラスプデンチャー

    「ノンクラスプデンチャー」とは「バネの無い入れ歯」という意味です。
    保険診療で作る部分入れ歯は、残存歯に引っかけるための金属のバネ部品を使っています。このバネがあることで見た目の違和感が生じますし、残存歯に対して負荷を与えるデメリットもあります。
    一方、ノンクラスプデンチャーは名称の通り金属のバネが無い入れ歯です。そのため外観的に違和感の無い自然な美しさがありますし、残った歯にも余計な負荷を与えることもありません。

    • Meritメリット

      • 入れ歯を使用していることが他人から見てもわかりにくい
      • 金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がない
      • 薄く作製することで、使用時の違和感を減らす効果が期待できる
    • Demeritデメリット

      • 特殊な素材で作製するため、破損した際には次の装置が出来上がるまでお時間をいただく場合がある
      • 装置を固定するため、引っ掛ける歯がない方は使用できない
      • 保険適用外のため、自由診療になる
  • 料金(税込) 1-4歯 132,000円
    5-8歯 165,000円
    9歯以上 198,000円
    治療期間 1ヶ月〜2ヶ月
    治療回数 3〜5回
  • 金属床義歯

    金属床義歯は、口底部や口蓋部に接する部分に金属を使用する自費診療の入れ歯です。金属の強度を活かして薄くできるので装着時の違和感が少なく、飲食物の温度を感じながら食事ができるメリットがあります。金属部分は外部からは見えにくいので外観上の違和感はありません。

    • Meritメリット

      • 保険診療のプラスチック(レジン)より頑丈で、薄く加工できる
      • 金属を土台に使うため、頑丈な義歯を作製でき、しっかり噛める
      • 金属から熱が伝わり、患者さんが味覚を感じやすくなることで、より食事を楽しめるようになる
    • Demeritデメリット

      • 金属アレルギーをお持ちの患者さんは使用できない可能性がある
      • 素材に重みがあるため、装着した際に違和感を覚える場合がある
      • 保険適用外のため、自由診療になる
  • 料金(税込) 330,000円
    治療期間 1ヶ月〜2ヶ月
    治療回数 3〜5回

ブリッジ

  • 当院で行っている
    保険のブリッジ

    ブリッジは、被せ物を使って歯の欠損を補う治療方法です。保険のブリッジはレジンというプラスチック素材で作られることが多いです。色は白いので銀歯のような違和感はありませんが、年数と共に変色するデメリットがあります。また、表面に傷がつくことが多いため、その傷に汚れが付着して不衛生になりやすいという難点もあります。
    ブリッジは自費診療の選択肢もあり、上記の難点を克服できるのでお気軽にご相談ください。

  • 当院で行っている
    自費のブリッジ

    自費診療であれば、ブリッジに使用する素材を、オールセラミックやジルコニアなどから選択できます。

    オールセラミック

    セラミックのみを使用する素材で、透明感のある自然な美しさと、色合いの微調整ができることによる違和感のない仕上がりが特徴です。
    また金属を使用しないので、金属アレルギーや金属成分による歯ぐきの黒ずみなどのデメリットもほとんどありません。

    • Meritメリット

      • 自然な色の仕上がりになる
      • 金属アレルギーの心配がない
    • Demeritデメリット

      • 保険適用外のため、自由診療となる
      • 強い衝撃で割れる場合がある
  • ジルコニア

    人工ダイヤモンドの素材にもなるほどの硬度があるので、強い力がかかる特徴を持つ奥歯にも利用できます。また、美しさではオールセラミックより透明感で劣るものの、十分に高い審美性を持っています。そのため、ジルコニアは美しさと硬度を両立した素材として、近年利用されることが増えています。

    • Meritメリット

      • 金属を使用していないため、金属アレルギーの心配がない
      • プラークが付きにくい素材なので、口腔環境を清潔に保てる
      • 変色しにくく、天然歯に近い色合いや透明度を持つことから、自然で美しい仕上がりになる
      • 天然歯に近い硬さを持つため、噛み合う歯にかかる負担を軽減できる
    • Demeritデメリット

      • 強い衝撃を加えると表面が破折する恐れがある
      • 2重構造でクラウンに厚みが出るため、歯を削る量が多くなる場合がある
      • 保険適用外のため、自由診療になる

インプラント

  • インプラントは、歯を失った部分のあごの骨に人工歯根を埋め込んで、人工歯を装着する治療方法です。人工とは言え、歯根が骨と直結しているので、硬いものでも噛めるなど天然歯とほとんど変わらない使用感があります。従来の治療法とは違い、歯を補うだけでなく歯根も取り戻すことが可能です。

  • インプラントの特徴

    • 高度な機能性
    • 優れた審美性
    • 違和感が少ない
    • 周囲の歯を傷つけずに済む
    • 高い耐久性
  • インプラントの安全性

    当院で使用するインプラントはチタン製です。インプラントは生体親和性が高いことを特徴とするチタンで作ることが多いので、金属ではあっても体への負荷が少ない特徴があります。もちろん金属アレルギーの心配もありません。

  • インプラントの信頼性

    耐用年数について、入れ歯は5年程度、ブリッジは7~8年と言われています。一方、インプラントは10年経過しても残存率96%、20年でも90%と言われており、適切なケアをしていれば非常に長持ちすることが明確になっています。このため「第二の永久歯」と表現されることもあります。

  • インプラント・ブリッジ・入れ歯との比較

    インプラント ブリッジ 入れ歯
    美しさ
    噛む力
    健全な歯への負担
    違和感
    保険適用 × △(材質による) △(材質による)
  • インプラントの
    メインテナンスの重要性

    インプラントは、治療完了後にも定期的なメインテナンスと日々のケアをしっかり行うことで、その機能を長く維持できます。
    インプラントは歯根部も見えている部分も人工物なので虫歯にはなりません。しかし、インプラントを入れた周辺は、ケアが不足するとインプラント歯周炎という歯周病のような病気になります。インプラントを埋め込んだ周辺の組織に炎症が起こり、重症化するとインプラントを支えきれなくなることもあります。インプラント歯周炎は一旦発症すると自然に治ることはありません。このインプラント周囲炎はインプラントを支える骨にまで影響を及ぼすことがあるため、非常に注意が必要です。そのため、歯科医院で定期的なメインテナンスを受け、日々適切なケアを行って、発症を防ぐことが快適な生活に直結するのです。

  • インプラント周囲炎への対処

    インプラント周囲炎は自然に治癒することはなく、プロフェッショナルケアが必要となります。いち早く異常に気づくことが一番重要です。 歯周病と同じく細菌によって引き起こされる病気であり、ご自身の歯を守るのと同様に定期的なメンテナンスにお越しいただくことをおすすめします。

  • インプラントを守るために

    喫煙の習慣、睡眠不足、偏った食生活を見直すことをおすすめしています。この取り組みは、インプラントの維持だけでなく虫歯や歯周病予防にも役立ちますし、生活習慣病などの全身の健康を考える上で大きなプラスになるでしょう。

    • Meritメリット

      • 人工歯根によりしっかりと噛めるようになる
      • 周囲の歯を削る必要がほとんどない
      • 骨に人工歯根を埋入するため咬み合わせが安定する
      • 噛む力の衰えを防ぐことができる
    • Demeritデメリット

      • 外科手術が必要になるため、患者さんに体力的な負担がかかる
      • 術後に痛み・腫れ・出血・合併症を伴う可能性がある
      • 術後も定期的なメンテナンスをしないと、機能が落ちやすくなる
      • 保険適用外のため、自由診療になる
  • 無料相談実施中!歯を失った方へ