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小児矯正は後戻りが少ない!?おすすめする理由

後戻りとは、、、

矯正治療にて動かした歯が元の位置に戻ろうとして動いてしまうこと

を意味します。

完全に戻ることはなかなかありませんが、元の位置に戻ろうとしてせっかくのきれいな歯列がガタガタになってしまうケースが多くみられます。

ただし、子供の頃から矯正治療をすると後戻りをすることが少ないと言われています。

今回の記事では、その理由を解明していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてください。

【目次】

1、小児矯正は後戻りが少ない!?おすすめする理由
2、後戻りが少ない他の理由
3、保定装置は必要ないの??
4、まとめ

 

1、小児矯正は後戻りが少ない!?おすすめする理由

こどもの矯正において後戻りが少ない主な理由はこの二つです。

①顎を拡げることで永久歯が萌出するスペースを確保できる

冒頭でもお伝えしましたが、後戻りとは『動かした歯』が『元に戻る』現象のことです。

こどもの頃から始める矯正治療は、今から萌出してくる永久歯の大きさを予測したり、萌出する場所を予測したりと前準備ができるという強みがあります

そこで顎を拡げることで永久歯が萌出する場所を与え、出てきて欲しい場所に誘導することができます。

最終的に矯正力をかけて動かす量を軽減することができるわけです。

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②悪習癖を取り除くことができる

矯正治療をしてせっかくきれいに並べても、原因が取り除けていないと元に戻ってしまう力が働いてしまいます。

その原因の一つとして、口腔周囲筋の悪習癖があります。

筋肉がどう関係あるの??という疑問を持った方もいらっしゃるかもしれません。そもそも歯というのは、舌に押される力と頬・口唇に押される力の均衡が取れた場所に並ぶと考えられています

こういった悪習癖を取り除く訓練のことをMFT(口腔筋機能療法)と言います。

小児期にこれを実践することで頬・口唇や舌の機能改善を見込めます。また、それぞれの正しいポジション(特に舌のポジション)を獲得し、咀嚼・発音・嚥下・呼吸時に口腔内の全ての器官をうまく使用できるように訓練します。

比較的習得しやすい子供の頃にMFTを行うことで、正常な口腔機能を獲得できます。そうすることで歯並びを改善することができますし、後戻りにも対応できるというわけなんです。

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2、後戻りが少ない他の理由

①萌出したばかりの歯は、まだその場に固定されていない

萌出したばかりの歯は、歯の根っこ(歯根)がまだ完成していません。歯は萌出してからだいたい5、6年かけて歯根を根尖部まで形成していきます。その間は成長過程となりますので、周囲の組織も確立されていない状態と言えます。

また、歯根が完成したとしても周囲の組織が確立された年数が長い分だけ、その状態に戻ろうとする力がかかると言われています。そのため早いうちに矯正治療をしている方が、矯正治療後の状態をキープしやすいと言えるでしょう。

②口の周りの筋肉も成長段階である

特に幼少期〜高校生の間は身長や体重が著明に増加していくように、顔面の骨格やお口の周りの筋肉や環境も変化していきます。ですから、この時期はお口の周りの環境も完成していません。そのためお口の周りの悪い癖を取り除くのも比較的取り組みやすい時期といえます。

このような理由から、この時期はMFT(口腔筋機能療法)の効果が出やすいゴールデンタイムなのです

3、保定装置は必要ないの??

結論から言うと、保定装置は必要ないこともありますが、基本的に必要です。

必要ない場合は、Ⅰ期治療での一部のケースに限ると考えています。上記で述べたように歯を動かした分だけ戻ろうとする力はかかりますので、よほどうまくスペースに向かって自力で歯が萌出してきたケースなどに限ります。

子供の頃から矯正を始めても、やはりその状態をキープするには保定装置が必要です。

それでも後戻りの力ができるだけかからないことは治療終了後の最大のメリットとなりますので、子供の頃から矯正治療を始めることの大きな意義の一つであることは間違いないでしょう。

 

4、まとめ

後戻りに関しては、意外とみなさん盲点になっていることが多いかもしれません。

「歯並びがどのようになるか」「どの程度痛むか」などを気にされる方がほとんどですので、実際に矯正治療が終了する頃に後戻りを気にされる方も多い印象です。

①虫歯になったりしないように管理しながら綺麗に並べること

②治療後に歯並びをキープし続けること

この二つは矯正治療において非常に大切な要素だと私たちは考えています。

こどものうちに矯正を始めるのは大変ですが、長い目で見るとこのようなメリットもあります。矯正治療を受ける際には、こういったことにも注意してみてくださいね。

 

監修者情報

2011年 徳島大学歯学部歯学科卒業

2016年 徳島大学大学院 口腔顎顔面矯正学分野 博士課程修了

2017年 日本矯正歯科学会認定医取得

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