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小児矯正は意味ない?やらなきゃよかった!【失敗の具体例】

子供の歯並びが気になるものの、小児矯正を始めるにあたって不安が多い方が多数かと思います。

“小児矯正は意味ない?”

“小児矯正をやらなきゃよかった!”

そんな不安や後悔がないようにいろいろと悩んでおられるお父様お母様も多いのではないでしょうか。

今回は、小児矯正の失敗例を共有しながら小児矯正を成功させるためにできることをご紹介します。

【目次】

  1. 小児矯正は意味ない?やらなきゃよかった!【失敗の具体例】
  2. 失敗しないために知っておきたいこと
  3. 失敗しないための事前準備
  4. まとめ

 

1. 小児矯正は意味ない?やらなきゃよかった!【失敗の具体例】

【実際の声】

小児矯正をして不満を感じた方々の声として、以下のようなものが挙げられます

  • 装置がずっとついていたせいで虫歯になってしまった
  • 矯正装置のネジを毎日回すのが大変で、そんなことは聞いていなかった
  • 治療期間が長すぎて子供、親ともにモチベーションがなくなってしまった
  • 中学生になってから、結局歯を抜いて矯正治療をした
  • 口元が大きく変わった気がする

上顎 拡大装置 小児

これらの不満や後悔に関しては、大きく分けて以下の二つに分類されると考えます。

①結局、Ⅱ期治療(中学生以上になってからの矯正)が必要になり、小児矯正の治療の意味があまり感じられなかった。

②子供と保護者の負担が大きく。歯並びを治す以上にデメリットの方が大きかった。

 

【私たちの考え】

しかし、小児矯正をやって最終的な結果がやる前より悪くなるケースは少ないと考えます。

言い換えると、少なからず小児矯正をすることで歯並びは良い方向には向かうということです。

もちろん、ある程度の経験と技術を積んだ矯正歯科医が担当医であることが前提とは言えるでしょう。

ただし、矯正治療を受ける側が理解し納得して初めて治療が成功したと言えますので、このような後悔をしないように事前に知っておくべきことについてつづいてお話しします。

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2、失敗しないために知っておきたいこと

先ほど分類した二つの不満や後悔に対してそれぞれ解説をしていきましょう。

①結局Ⅱ期治療(中学生以上になってからの矯正)が必要になり、小児矯正の治療の意味があまり感じられなかった。

  1. 小児矯正の主な目的は、永久歯がきれいに萌出するための土台作りであり、顎の成長をうまくコントロールすることです。あくまで自然に歯が並ぶように手助けをする治療であるということを理解しておきましょう。
  2. 最終的なゴールを担当医と共有しましょう。ある程度悪い部分を取り除く矯正治療を求めているのか、理想的にきっちり並べるための矯正治療を求めているのか。後者であれば、ほとんどがⅡ期治療を必要とするでしょう。
  3. 小児矯正をしていても最終的に抜歯が必要になることはあります。その際には、矯正を始める時点の分析・診断によりある程度想定はできますので、診断結果をしっかり聞いて納得した上で治療を始めましょう。

 

②子供と保護者の負担が大きく。歯並びを治す以上にデメリットの方が大きかった。

  1. 小児矯正は成長を観察しながら行う治療ですので、どうしても長い治療期間が必要です。
  2. 装置に関しては数多くの種類があり、それぞれのケースに合わせて選択します。使用方法や取り扱いも様々ですので、お子様やご両親の性格に合った装置で治療してくれる医院を探すのも一つです。
  3. 虫歯の管理は必ずと言っていいほど難しくなります。ご両親の仕上げ磨きは必須になってきますので、ご本人と一緒に治療に取り組む姿勢が必要になります。
  4. 無理に顎を拡げすぎると見た目が大きく変わってしまう恐れもあります。そういったことを防ぐためにあらゆる資料を集めて分析・診断は徹底して行う必要がありますし、矯正の経験・技術の優れた信頼できる先生にお願いすることをオススメします。

 

以上のように、事前に説明不足であったり、うまく伝わらなかったことによるすれ違いが最も多い印象を受けます。

 

【小児矯正をする大きな意義】

①成長期にしかできない顎の成長を促す・抑制することで土台となる顎の骨をコントロールすることができる

②今から萌出する歯をある程度並べたい場所に誘導することができる

この二つは一般的に中学生以上になると難しくなってきます。骨格を作る段階である成長期だからこそできる治療ですのでメリットは非常に大きなものです。

これらのメリットとデメリットを天秤にかけて、矯正治療をするかどうかを判断しましょう。

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3、失敗しないための事前準備

まずは以上に述べたような『知っておくべきこと』を知識として持っておくことが重要です。

その上で、自分の子供がどの時期から矯正を考えれば良いのかをしっかり把握しておくことです。そのためにも早いうちから定期検診に通うことをおすすめします。

歯並びにもよりますが、最低でも4歳頃までには歯医者さんに行って一度歯並びに関しても診てもらっている方が安心でしょう。なぜなら場合によっては4、5歳頃から装置を使った方が良いケースがあるからです。

また、早いうちから歯医者さんに慣れておくことで、精神的にも身体的にもスムーズに矯正治療に進むことが可能となります。

矯正に関する相談はしっかりと時間を取って受けるべきだと考えます。治療の内容や費用に関しては非常に複雑ですので、わからないことは事前にクリアにしておくことが大切です。

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4、まとめ

私たちも残念ながら、小児矯正をやらなきゃよかったと大人になってから後悔する声を耳にすることがあります。

しかし小児矯正をおこなっておくべき子供は特に現代では多いと感じますし。後悔の内容は事前に知っておくことで解決できることが多いのが事実です。矯正治療をいつかしようと考えているのであれば、小児矯正から始める方がメリットは間違いなく大きいと考えます。

矯正治療をするにあたって一番大事なことは・・・

担当医とご本人、保護者様全員が同じゴールを描いていて、全員が協力してゴールを目指しているということです。

小児矯正はとても長いお付き合いとなります。お子様の将来のために少しでも力になれれば幸いです。

 

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監修者情報

2011年 徳島大学歯学部歯学科卒業

2016年 徳島大学大学院 口腔顎顔面矯正学分野 博士課程修了

2017年 日本矯正歯科学会認定医取得

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