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歯列矯正後に歯が戻った!治し方と後戻りしない4つのポイント

矯正治療で動かした歯が元の位置に戻ろうとして動くことを『後戻り』と呼びます

矯正治療をしてせっかくきれいになった歯並びも正しくケアをしないとガタガタに戻ってしまうことがあります。

お金をかけて頑張って通って矯正治療をしたのにきれいな歯並びが失われると悲しいですよね。

そんなことがないように、こちらの記事では矯正治療後に『後戻りをする原因』と『4つの対応策』を解説していきます。

今から矯正治療を考えている方や既に矯正治療を始めている方もぜひ参考にしてください

2026年3月10日更新

【目次】

  1. 歯列矯正後に後戻りした!その原因とは
  2. 後戻りを防ぐための4つのポイント
  3. 後戻り後の治し方
  4. 小児矯正だけのお得な特典
  5. まとめ

1、歯列矯正後に後戻りした!その原因とは

歯列矯正の後、歯が元に戻ろうとすることは生理的な現象です。

キレイな歯並びを誰しもがそのままキープしたいと思うでしょう。

矯正治療後キレイになった歯並びをキープするためには、まず歯が戻ろうとする原因を知ることが重要です。

では、後戻りする原因を順番にチェックしていきましょう。

①リテーナーの使用不足

一番多い原因はこのリテーナーの使用不足です。

そもそもリテーナーとは保定装置のことで、矯正治療により並べた歯をその位置に保定(位置を保つ)するために使用する装置です。

症例により使用するリテーナーの種類は異なりますが、矯正治療終了後はほとんどがなんらかのリテーナーを装着する保定期間が必要となります。

逆に言うと、リテーナーが必要な場合にリテーナーを使用しなければほぼ100%後戻りが生じます。

歯科医師の指示に従い、十分に注意して使用されることをオススメします。

取り外しのリテーナーだけではなく、このような固定式のリテーナーもあります。最も後戻りを防ぐのに効果がありますので、固定式のリテーナーも併せて検討すると良いでしょう。

 

②改善されていない悪習癖がある

  • 舌癖
  • 口呼吸
  • 咬唇癖
  • 咬爪癖
  • 頬杖
  • うつぶせで寝る、横向きで寝る

上記にあげたような”癖”があると、それによって歯が動くことがあります。

ここでの悪習癖とは、無意識の行動の中で『歯並びに悪い影響を与える日常的な悪い癖』のことを指します。

そもそもこういった”良くないとされる癖”によって歯並びが悪くなっていることも多いです。

原因を解決せずに無理に歯を並べても、戻そうとする力が歯にずっとかかっている状態になり後戻りがおこります。

そのため、矯正治療と並行して悪い癖を改善するトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)を行うことが重要となります。

 

③歯にかかる咬合力

『普段の咬む力』も歯並びを悪くさせる原因の一つとなり得ます。

食事をしたり日常生活において歯を噛みしめるたびに”咬合力”が歯に対してかかります。

咬合力はおおよそ体重に比例し、体重が50kgの方は日常生活下にて50kg程度の咬合力を発揮します。

さらに就寝時などの無意識の状態では力をコントロールできないため、10倍以上の力で歯ぎしりや食いしばりをしていることもあるそうです。

歯に対して異常な力がかかると、それによって歯が動いてしまうことがあります。

ただし、これらに関しては原因をなくすことが難しく、リテーナーの使用期間を長くするなどして後戻りを防ぐ対応が必要です。

 

④虫歯や歯周病

虫歯になると穴が空いて噛み合わせが変わったり、隣の歯との接触状態が変わったりするため歯並びに影響が出ます。

また、歯周病になると歯がぐらつくことで周囲の歯並びに影響します。

 

以上に挙げた4つの原因をできる限り排除し、対策することがきれいな歯並びをキープすることにつながります。

では、これらの原因に対して対策するポイントをご紹介しましょう。

 

2、後戻りを防ぐためのポイント

①保定(リテイナー)

“矯正装置を外した日からが本番”と言われるほど重要な保定。

先生の指示に従って保定装置の装着を続け、もし合わなくなったらすぐに調整をしてもらいましょう。

毎日きちんと適切に使用していれば合わなくなることはほとんどありません。

※小児矯正の場合は稀に保定装置が必要ないこともありますが、歯科医師より指示がある場合のみとなります。

必要ないケースは小児矯正治療での一部のケースに限ると考えています。子供の頃から矯正を始めても、やはりその状態をキープするには保定装置が必要となることが多いでしょう。

 

②鼻呼吸を整える

鼻づまりは放置せずに必ず耳鼻科を受診する。

アレルギー性鼻炎を始め、鼻詰まりは歯並びにとって天敵です。なぜなら鼻で正しく呼吸できないと慢性的に口で呼吸することにつながり、口が正しい機能を果たせないからです。

歯並びと鼻呼吸は密接な関係があることを改めて知っておきましょう。

 

③MFTで悪習癖を撃退

MFTとは口腔筋機能療法の略称です。

悪習癖を取り除いて習慣化する訓練のことをMFTと呼び、矯正治療と並行して行う必要があります。

例えば、舌を出してしまう癖がある人には、舌が適切なポジションを取れるように毎日訓練してもらいます。

大人の方だとその状態に何十年も慣れているため改善にはかなりのモチベーションが不可欠です。必ず効果は出てきますので、せっかくのきれいな歯並びが戻らないように矯正治療とともに頑張りましょう。

悪習癖には多くの種類があり、それぞれに応じた訓練法があります。

以下にあるのは小児向けのMFTの記事ですが、基本的には方法は一緒です。ぜひ参考にしてください。

さらにMFT以外でも頬杖・うつ伏せ寝・ガム片側噛みなどの癖を避けるようにするといった習慣を改めることも大切となります。

 

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こどもの矯正に欠かせないMFT(口腔筋機能療法)とは?

 

④むし歯管理の徹底

定期検診にきちんと通ってレントゲンなども利用しながら虫歯は小さいうちに必ず治しましょう。

虫歯を放置するほど歯の寿命は下がっていきますし、歯並びも崩れていきます。

現在では3ヶ月に1回のペースで検診にいく方が多くなってきており、それぐらいしないと虫歯の管理や歯周病の管理は難しいとされています。

 

3、後戻り後の治し方

もし後戻りを自覚された場合は歯医者さんい早めに相談しましょう。

歯列矯正終了から何年も経ってから「なんか歯並びが悪くなってきた気がする。。。」と徐々に気になってくる方もおられるでしょう。子供の頃に矯正治療をしていたが後戻りをしてきたため再治療を希望してご相談に来られる方も多数いらっしゃいます。

後戻りが生じてしまい、その部分が気になる際には再矯正治療その他の治療が必要となります。

治療方法は以下の通りです。

  1. 部分矯正(ワイヤーまたはマウスピース)
  2. 全体矯正(ワイヤーまたはマウスピース)
  3. ダイレクトボンディング法
  4. セラミック治療

1、2は再度歯列矯正にて改善する方法

3、4は詰め物や被せ物により空いてきた隙間や歯並びのガタつきを改善する治療

それぞれメリット・デメリットがありますが、その状況に応じて最適な治療をご相談の上、選択しましょう。

 

4、小児矯正だけのお得な特典

『子どもの頃から矯正をするのと大人になってからするのでは何が違うの?』

『子どもの頃でも大人になってからでも、いつやっても一緒ですよね?』

と言ったご質問を受けることがよくあります。

正解は多くの場合”NO”です。

なぜかというと、こどもの頃に矯正をやっておくと良いことがいくつかあるんです。

代表的な3つの特典をご紹介します。

 

①顎を自然に拡げることで永久歯が萌出するスペースを確保できる

こどもの頃から始める矯正治療は、今から萌出してくる永久歯の大きさを予測したり、萌出する場所を予測したりと前準備ができるという強みがあります。

そこで顎を拡げることで永久歯が萌出する場所を与え、出てきて欲しい場所に誘導することができます。

最終的に矯正力をかけて動かす量を軽減することができるわけです。

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②早い段階で永久歯を適切な位置に配置できる

【生えたての永久歯】

萌出したばかりの歯は、歯の根っこ(歯根)がまだ完成していません。そのため萌出している途中や萌出してから期間がたっていない歯は比較的に動きやすいものです。。

歯は萌出してから約5、6年かけて歯根を先の方まで形成していきます。その間は成長過程となりますので、周囲の組織も確立されていない状態と言えます。

【根付いた永久歯】

歯根が完成した後は周囲の組織が確立された年数が長い分だけ、その状態に戻ろうとする力がかかると言われています。そのため早いうちに矯正治療をしている方が、矯正治療後の状態をキープしやすいと言えるわけです。

歯そのものも何十年とその位置にとどまっていると動きにくいです。

歯の根の周りには線維が存在し、長年歯が位置していた場所へ線維が歯を引っ張ってしまうことにより『歯のねじれ』などの後戻りが生じることがあります。

 

③口の周りの筋肉が成長段階のためコントロールしやすい

【小児】

幼少期〜高校生の間は身長や体重が著明に増加していくように、顔面の骨格やお口の周りの筋肉や環境も変化していきます

この時期はお口の周りの環境も完成はしていません。そのためお口の周りの悪い癖を取り除くのも比較的取り組みやすい時期といえます。

このような理由から、この時期はMFT(口腔筋機能療法)のゴールデンタイムと言えるでしょう。

『筋肉がどう関係あるの??』と疑問を持った方もいらっしゃるかもしれません。そもそも歯というのは、舌に押される力と頬・口唇に押される力の均衡が取れた場所に並ぶと考えられています。

悪習癖がある場合、小児期にMFTを実践することで頬・口唇や舌の機能改善を見込めます。

また、それぞれの正しいポジション(特に舌のポジション)を獲得し、咀嚼・発音・嚥下・呼吸時に口腔内の全ての器官をうまく使用できるように訓練することが可能となります。

【成人】

大人の方は何十年もかけて確立された口腔周囲のバランスがあります。

これを変化させるには、大きなモチベーションが必要なことはおわかりいただけるかと思います。

そのため大人のMFTは小児と比較すると効果が出にくいため、実際に苦労することも多いです。また、お仕事やその他の用事でなかなか時間が取れないといった問題もあります。

しかし、大人の方でも努力すれば必ず効果は出てくるので、モチベーションを保ち歯並びを改善するために頑張りましょう。

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5.まとめ

歯列矯正には歯を並べる矯正期間歯を保定する保定期間が存在します。

歯列矯正治療は歯を並べることが最大の目的であり、それを維持している保定期間もとても大事な期間と言えます。後戻りの原因をしっかりと理解し、リテーナーをつける習慣を身につけましょう。

リテーナーをしっかりと使用しつづけていれば、後戻りの可能性をおさえることができ、綺麗な歯並びをキープできます。

また、小児期に矯正治療をすることで後戻りの力を少なくすることができます。これは小児矯正の最大のメリットとなりますので、可能であれば子供の頃から矯正治療を始めることをオススメします。

後戻りのリスクは矯正治療には必ずありますが、原因をしっかり理解してうまく対処すれば最小限におさえることができます。

矯正治療を受ける際には、治療後のフォローも大切です。こういったことにも注意してカウンセリングを受けましょう。

監修者情報

2011年 徳島大学歯学部歯学科卒業

2016年 徳島大学大学院 口腔顎顔面矯正学分野 博士課程修了

2017年 日本矯正歯科学会認定医取得

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